日本キリスト改革派教会第55回大会  問安の辞


「わたしのしもべダビデが彼らの王となり、彼ら全体のただひとりの牧者と
なる。彼らはわたしの定めに従って歩み、わたしのおきてを守り行なう。..」
「わたしは彼らと平和の契約を結ぶ。これは彼らとのとこしえの契約となる。
わたしは彼らをかばい、彼らをふやし、わたしの聖所を彼らのうちに永遠に
置く。」         エゼキエル書37:24、26

日本キリスト改革長老教会を形成しております、北米改革長老教会日本中会と
その諸教会を代表致しまして、問安のご挨拶を致します。

ただいまのみ言葉にありましたように、この日本の地にありましても、創造者なる
まことの神は神でいましたまい、また、その一人子でありわたくしたちの救い主
イエス・キリストは、私たちのまことの王、ただひとりの牧者でいらっしゃいます。

私たちは共に、その王なる牧者のしもべとして、この異教と世俗の満ち満ちる日本に
おいて、おなじキリストの体の一部を構成するように、あわれみによって選ばれ、
召し出され、その肢体とされています。本来まったくの罪人にすぎず霊的には無力な
わたしたちですが、救いの恵みの契約が明記している、世界の諸民族への祝福が、
主イエス・キリストの福音の宣教と聖霊の隅々に及ぶお働きにより、この地の果て
の島国日本にまで及ぶことによって、救われ、神の民、天国の民に加えられました。
それはこの地の果ての日本からも、主のご栄光の証しを立て、主への賛美の声を
響かせるためです。私たちは、教会の枝としては分かれていますが、ともに主の
みことばの教えに忠実に、その大切な主のみわざを共に担っている兄弟教会です。

また、私たちは、単にその救いのみことばを宣言することにおいて同じであるのみ
でなく、さきのみことばにもありました、神の契約の民とされたものの自覚の点で、
聖書の契約的応答の構造を堅く踏まえた長老教会として共通です。主のご栄光は、
私たちの基準であるウエストミンスタ−小教理問答にもある通り、心で主を信じる
こと、また、生活で主の十戒に従順に従うことによってあらわされます。
み恵みによって、主の定めとおきてを守ることを常に目指すことで、その契約に
積極的に感謝の応答をもって参与できます。家庭・教会・国家のいずれにおいても、
証しを立てるため、主の前の礼拝と誓いを基礎に、砦としての共同体をこの日本に
形成することが、私たちの共通の使命です。
その点で私たちはあらためて、主ご自身の権威によってあたえられた、誤りのない
聖書の神のみことばが、いっさいの基礎であることを確認せねばなりません。
このような共通の使命を受けた日本における兄弟教会として、日本キリスト改革派
教会が今日まで堅く聖書に立つ模範を私たちに示し、私たち改革長老教会を先達
として愛をもって助け支え、導いてくださったことを、心から感謝致します。
神戸において神学校をはじめとする様々な交わりをいただきました。また、私たちの
書店を通しての交わりにも、あたたかくご協力いただきました。現在も改革派教会の
教師の方々に私どもの無牧の教会や神学教育のご助力をいただいており、心から感謝
致します。また、私どもの牧師を神学校においてお用いくださり感謝致します。

私たちの教会は、今年、日本宣教開始50周年を迎えました。この50年間にわたる
改革派教会の有効な交わりを改めておぼえ、感謝するものです。どうか、改革派教会が
、一言一言霊感された誤りのないみ言葉である聖書への信仰にかたく立って揺るぐこと
なく、聖書的改革主義信仰に立つ教会、共に主のご契約にこの日本の地で応答する同志
として、立ち続けてくださいますように、切に願い祈るものです。

改革長老教会は現在、神戸と尼崎に四教会二伝道所をもっております。また、三ノ宮に
カベナンタ−・センタ−があり、そこに書店と神戸神学館があります。神戸神学館は
改革長老教会の神学の拠点として、オタワとアイルランドの神学館に連なるものです。
今年7月に、4年目を終え、スピア・ペニントン・坂井・瀧浦の四人の教師を中心に
週4日、午後と夜間の2年・4年課程を提供しており、修了生のためにピッツバ−グ
改革長老神学校と転入学の協約を結んでいます。現在、聴講生も含めて20名程が
学んでおりますが、ここから聖書信仰、改革信仰、また、長老主義の信仰の自由を体得
確信し、ピュ−リタンの如き十戒への熱心をもった牧師・伝道者が育つように切に
祈っております。
神戸の地は震災以来、魂の渇きを覚える人々が多く、刈り入れの働きへの一層の祈りと
献身を志したいと、心から願って働いております。カベナンタ−書店については、
昨今の書物離れもあり、経営についての抜本的見直しと対策が理事会を中心に進んで
おります。どうか、この文書伝道の働きの継続と発展のためにもお祈りください。

改革派教会に対し、主にある兄弟教会として、二つの点で心からお願い致します。

まず第一は、私たちの共通基盤であるウエストミンスタ−信条の重視です。

我々と違い、改革派教会は、ウエストミンスタ−信条とオランダ神学の二つの神学的
土台の調和の上に立って設立されたと承知致しております。近年、ウエストミンスタ−
信条とカルヴァンを対立させたり、オランダ神学との相違点をことさらに強調したり
する傾向、特に、ウエストミンスタ−信条に対する消極的評価の声が、世界に広くある
ことは、ご存じの通りです。しかし、ウイリアム・エイムズやパ−キンスなどについて
の研究でも明らかになる通り、ウエストミンスタ−信条は、その当時の教会的社会的な
意義を踏まえて、もっと正当に評価され、消化され、日本に適用されねばなりません。
私たちの教会は、アイルランド・カナダ・米国・日本の各研究者あいまって、この
ウエストミンスタ−信条の正当な評価と効果的な現代への適用に確信を深めています。
近年の福音主義、特にポストモダニズムの影響を正しく判別して、真のキリスト王権
と契約に仕える長老主義的証しが、信仰と生活の両面で、日本の社会と教会で確立され
るために、ウエストミンスタ−信条への安易な批判の学的反省と、同信条の本格的
復権を訴えるものです。

第二は、教会における女性の地位の問題です。これについて、我々が怠惰を責められ、
より聖書的適用を求められていることは同意致します。しかし、聖書外の歴史的研究で
恣意的に解釈を左右しない、聖書霊感信仰と聖書の体系的理解に立つ堅実な聖書解釈の
原理、また、教会の礼拝・規定・教理に関して聖書の明言に従って教会を聖書的に形成
していくという、長老主義の戦いの歴史的原点ともいうべき規定的原理(regulative
 principle)に、教会内の女性の地位についての問題は深く関わっています。
この長老教会の一つの主要な戦いの要点である規定的原理について、緩い意識に終始
した、旧日本キリスト教会の道へと、更に改革派教会は戻られるのか、それとも、規定
的原理に立って、キリストの教会における王権に服する願いをもって、歴史的長老主義
への教会改革・礼拝改革をこの日本でも本格的に深めようとされるのか、強い関心を
もっております。聖書の明言していない女性の教職長老の按手はこの原理の破壊で
あります。聖書が女性の豊かな教会内での働きを述べていることに正しくしたがって、
日本での前例にこだわらず、奉仕者・宣教師・教育者・カウンセラ−などとして尊ばれ
るよう、教会内で独特に発達させられねばなりません。教会は聖書に明言された定め
によって立てられるべきです。現在、我々の北米大会では、この規定的原理とその礼拝
への適用を、聖書と信条からあらためて確立するための委員会が活動中で、私も日本
からその議に加わっております。

礼拝の規定的原理の遵守の点では、霊感されたみ言葉である詩篇の賛美は、み言葉の
豊かな例証と教会史の確立された事例に支えられており、まことにみ霊の祝福に
あふれています。我々の詩篇抄集再版は、ようやく遅れていた索引作成が終了し、
印刷の課程にあります。主にオランダの伝統である、ジュネ−ブ詩篇と共に、
スコットランド・アイルランドの伝統に立つ我々の詩篇歌をもお用いいただければ
幸いです。

日本キリスト改革派教会は、日本を代表する聖書的改革派信仰の教会であると、私たち
は敬意を抱き、期待し、愛してまいりました。特に、反国家神道の戦いをはじめ、その
多くの良き証しとご奉仕に心から感謝をささげ、一層、改革派信仰の真髄である、
神とそのみ言葉への従順と謙遜が、御教会に満ちることで、力強く成長なさいます
ように心から願います。

全能の主が、日本キリスト改革派教会とそのすべての会衆・牧師・長老を、祝されます
ように、お祈り申し上げます。

「わたしのしもべダビデが彼らの王となり、彼ら全体のただひとりの牧者と
なる。彼らはわたしの定めに従って歩み、わたしのおきてを守り行なう。..」
「わたしは彼らと平和の契約を結ぶ。これは彼らとのとこしえの契約となる。
わたしは彼らをかばい、彼らをふやし、わたしの聖所を彼らのうちに永遠に
置く。」         エゼキエル書37:24、26

                  改革長老教会日本中会議長  瀧浦 滋